irAEで中止された免疫チェックポイント阻害治療、再チャレンジは可能か
Evaluation of Readministration of Immune Checkpoint Inhibitors After Immune-Related Adverse Events in Patients With Cancer
背景
免疫チェックポイント阻害薬では免疫関連有害事象(irAE)がしばしばみられ、グレード2以上のirAEでは治療が中止される場合もある。フランスGustave RoussyのSimonaggioらは、PD-1・PD-L1阻害治療中にグレード2以上のirAEを経験した患者で、PD-1・PD-L1阻害薬再開の安全性を評価した(n=93)。
結論
メラノーマ(33%)、肺がん(16%)、大腸がん(9%)、白血病(9%)などが含まれた。有害事象のグレードは、グレード2が46%、グレード3が39%、グレード4が15%であった。このうち40名が同一薬剤の再使用を受け、14ヶ月間のフォローアップで22名(55%)でirAEが発生した。初回irAEまでの期間が短い患者では、再使用時のirAE発生率が高かった。再使用時のirAEは、初回のirAEよりも重度ではなかった。
評価
免疫チェックポイント阻害薬再チャレンジ時のirAEは重度ではなく、適切なモニタリングが行われているならば許容可能とみられたが、より大規模な前向研究で確証される必要がある。