進展型小細胞肺がんでのファーストラインPE療法にデュルバルマブを追加:第3相CASPIAN試験
Durvalumab plus platinum-etoposide versus platinum-etoposide in first-line treatment of extensive-stage small-cell lung cancer (CASPIAN): a randomised, controlled, open-label, phase 3 trial
背景
進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の初回治療では、プラチナ製剤とエトポシドを組み合わせたPE療法が国際的標準となっている。スペインHospital Universitario 12 de OctubreのPaz-Aresらは、29ヶ国の未治療ES-SCLC成人患者に、デュルバルマブ+PE療法、デュルバルマブ+tremelimumab+PE療法、PE療法単独を1:1:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験CASPIANを実施し、デュルバルマブ+PE療法とPE療法単独を比較した中間解析結果を報告した(n=537)。
結論
全生存期間の中央値は、デュルバルマブ追加群13.0ヶ月、PE療法単独群10.3ヶ月であった(ハザード比0.73)。グレード3・4の有害事象はデュルバルマブ追加群の62%、PE療法単独群の62%で発生し、有害事象による死亡はそれぞれ5%、6%で発生した。
評価
日本も含む多国籍RCTでES-SCLCでの生存期間延長を示した。免疫チェックポイント阻害薬ではIMpower133試験のアテゾリズマブに続くもので(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1809064)、他ペムブロリズマブのKEYNOTE-604試験(NCT03066778)などが進行している。