進行肺がんでのニボルマブ・イピリムマブ併用:CheckMate 227試験のOS結果
Nivolumab plus Ipilimumab in Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer
背景
CheckMate 227試験(パート1)は、進行した非小細胞肺がん患者の初回治療として、PD-L1発現レベルが1%未満の場合、ニボルマブ・イピリムマブ併用、ニボルマブ単独、化学療法に、PD-L1レベルが1%以上の場合、ニボルマブ・イピリムマブ併用、ニボルマブ・化学療法併用、化学療法にそれぞれ1:1:1で割り付ける第3相ランダム化比較試験であった(n=1,739)。Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのHellmannらは、一次エンドポイントのひとつ、全生存期間(OS)の結果を報告した。
結論
PD-L1陽性患者のOS(中央値)はニボルマブ・イピリムマブ群17.1ヶ月、化学療法群14.9ヶ月で、2年OS率はそれぞれ40.0%、32.8%、奏効持続期間は23.2ヶ月、6.2ヶ月であった。PD-L1陰性患者のOSはニボルマブ・イピリムマブ群17.2ヶ月、化学療法群12.2ヶ月であった。グレード3・4の治療関連有害事象はそれぞれ32.8%、36.0%で発生した。
評価
メラノーマ・腎細胞がんで有効性を示しているが、肺がんでの本試験でも無増悪生存期間(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1801946)に続き、二剤併用が化学療法を上回った。ただし、このセッティングではPD-L1発現が奏効予測に役立つことはなかった。