ctDNAは大腸がんの予後マーカーとなる
Analysis of Plasma Cell-Free DNA by Ultradeep Sequencing in Patients With Stages I to III Colorectal Cancer

カテゴリー
がん
ジャーナル名
JAMA Oncology
年月
May 2019
5
開始ページ
1124

背景

早期大腸がん患者において、根治的治療後の再発モニタリングは重要である。デンマークAarhus University HospitalのReinertらは、ステージ1から3の大腸がん患者で、ultra-deepシーケンシングにより術前・術後の血中循環DNA(ctDNA)を測定し、再発との関連を検討した(n=130)。

結論

術前には88.5%の患者でctDNAが検出され、術後30日ではctDNA陽性は10.6%のみであった。術後ctDNA陽性は高い再発リスクと関連した(ハザード比7.2)。また術後化学療法直後のctDNA陽性(17.5)。サーベイランス期間中のctDNA陽性(43.5)も再発リスクであった。

評価

スウェーデンからのもう一報(http://doi.org/10.1001/jamaoncol.2019.0512)と併載された。いずれの研究もサンプルサイズの小ささによって制限されるが、早期大腸がんの優れた予後バイオマーカーとして期待される。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)