再発・難治の胸腺上皮性腫瘍にペムブロリズマブ:第2相試験
Pembrolizumab for Patients With Refractory or Relapsed Thymic Epithelial Tumor: An Open-Label Phase II Trial
背景
化学療法にもかかわらず進行した胸腺上皮性腫瘍に対するオプションは限られている。韓国Inha University HospitalのChoらは、プラチナ化学療法後に病勢進行をみた胸腺上皮性腫瘍患者(n=33)におけるペムブロリズマブの有効性・安全性を評価する第2相試験を実施した。
結論
26名が胸腺がん、7名が胸腺腫であった。胸腺腫では、7名中2名で部分奏効、5名が病勢安定であった。胸腺がんでは、26名中5名が部分奏効、14名が病勢安定であった。無増悪生存期間は、両グループとも中央値6.1ヶ月であった。胸腺腫の5名、胸腺がんの4名が、グレード3以上の免疫関連有害事象を有した。
評価
胸腺上皮性腫瘍でペムブロリズマブを検証した最初の前向調査で、有望な活性を示した。一方、胸腺腫患者では免疫関連有害事象が多く、免疫チェックポイント阻害治療は避けられるべきかもしれない。