進行卵巣がんでの腹腔内化学療法は静脈投与と変わらず:GOG-252試験
Randomized Trial of Intravenous Versus Intraperitoneal Chemotherapy Plus Bevacizumab in Advanced Ovarian Carcinoma: An NRG Oncology/Gynecologic Oncology Group Study
背景
腹腔内(IP)化学療法は、腹腔内に抗がん剤を散布することで高い治療効果と副作用の軽減が期待され、卵巣がんでの臨床試験では有効性が示されている。University of OklahomaのWalkerらによるNRG Oncology/Gynecologic Oncology Group-252試験は、進行卵巣がん患者を静脈投与(IV)パクリタキセル+IVカルボプラチン、IVパクリタキセル+IPカルボプラチン、IVパクリタキセル+IPシスプラチン+IPパクリタキセルの3群に割り付ける第3相ランダム化比較試験であった(n=1,560)。
結論
無増悪生存期間の中央値はそれぞれ24.9ヶ月、27.4ヶ月、26.2ヶ月であった。全生存期間は75.5ヶ月、78.9ヶ月、72.9ヶ月であった。FACT神経毒性スコアは群間で同等であったが、FACT TOI-OvaryスコアはIPシスプラチン群で有意に悪化した。
評価
GOG-172試験での有効結果に反して、この大規模RCTではIP化学療法のベネフィットは示されなかった。同テーマでiPocc試験(NCT01506856)も進行しており、結論をもたらすことが期待されている。


