骨転移痛への単回体幹部定位放射線治療:第2相試験
Single-Fraction Stereotactic vs Conventional Multifraction Radiotherapy for Pain Relief in Patients With Predominantly Nonspine Bone Metastases: A Randomized Phase 2 Trial
背景
骨転移痛の治療として放射線治療が一般的に行われるが、至適な線量・スケジュールには合意がない。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのNguyenらは、痛みを伴う骨転移患者に、単回の定位放射線治療(SBRT)または標準分割放射線治療を割り付ける第2相ランダム化比較非劣性試験を実施した(n=160)。
結論
評価可能患者における完全奏効と部分奏効を合わせた疼痛改善率は、2週目時点で単回SBRT群62%・通常分割放射線治療群36%、3ヶ月時点で72%・49%、9ヶ月時点で77%・46%であった。治療関連毒性およびQOLスコアに群間差はなく、1年および2年時点での局所制御率は単回SBRT群で高かった。
評価
単回レジメンを検証した過去の試験では再治療率が懸案であったが、本試験の単回SBRTは長期にわたり、従来の放射線治療よりも優れた疼痛改善を示した。とくに長期生存が見込める患者では考慮に値するオプションとなるかもしれない。

