砂糖を多く含むソフトドリンクに発がんリスク
Sugary drink consumption and risk of cancer: results from NutriNet-Sante prospective cohort
背景
砂糖を多く含むソフトドリンクの消費は世界的に増大しており、肥満・糖尿病・高血圧などの健康リスクが重大な懸念として浮上しているが、がんとの関連は。フランスParis 13 UniversityのChazelasらは、NutriNet-Sante前向コホートの成人参加者(n=101,257)において、飲料の消費と乳がん・前立腺がん・大腸がんとの関連を検討した。
結論
砂糖を多く含む飲料(5%以上の単純炭水化物を含む砂糖入り飲料および100%フルーツジュース)の消費は、全がんリスクと有意に関連した(一日の消費量100mL増ごとにハザード比1.18)。また乳がんリスクとも関連した(1.22)。人工甘味料入り飲料の消費はがんリスクと関連しなかったが、統計的検出力が十分でなかった可能性がある。100%フルーツジュースの消費は全がんリスクと関連した(1.12)。
評価
直近のメタ解析では砂糖入り飲料とがんとの関連は示されていないが(http://doi.org/10.1097/CEJ.0000000000000015)、この前向研究ではフルーツジュースも含めがんリスクと関連した。多くの国で「砂糖税」の導入が健康政策として真剣に議論されているが、これを後押しする方向のエビデンスとなる。


