上咽頭がんにゲムシタビン・シスプラチン導入化学療法
Gemcitabine and Cisplatin Induction Chemotherapy in Nasopharyngeal Carcinoma

カテゴリー
がん
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
May 2019
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背景

上咽頭がんは中国南部や東南アジアで好発するがんで、局所進行患者ではプラチナベース化学療法と同時放射線療法が標準となっている。中国Sun Yat-sen University Cancer CenterのZhangらは、局所進行上咽頭がん患者で、同時化学放射線療法またはそれへのゲムシタビン・シスプラチンの追加を比較する第3相ランダム化比較試験を実施した(n=480)。

結論

フォローアップ期間中央値42.7ヶ月で、3年無再発生存率はGC導入群85.3%、標準治療群76.5%であった(層別ハザード0.51)。3年生存率はそれぞれ94.6%、90.3%であった(0.43)。グレード3・4の急性有害事象はGC導入群75.7%、標準治療群55.7%であり、晩期有害事象に差はなかった。

評価

GC療法は進行・再発NPCでの標準治療となっているが、局所進行NPCでの導入療法としても大きなベネフィットを示した。新たなファーストチョイスとなる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)