乳がん高リスク者での年2回のダイナミック造影MRI検診
Intensive Surveillance with Biannual Dynamic Contrast-Enhanced Magnetic Resonance Imaging Downstages Breast Cancer in BRCA1 Mutation Carriers
背景
BRCA変異などを有する女性では生涯乳がんリスクが非常に高くなり、戦略的なサーベイランスが重要となる。University of ChicagoのGuindaliniらは、生涯乳がんリスクが20%超またはBRCAに病原性変異が認められた参加者(n=295)で、6ヶ月ごとのダイナミック造影MRIと1年ごとのマンモグラフィを実施した。
結論
17件のがんが診断された(DCISが4件、早期浸潤性乳がんが13件)。リンパ節転移のある患者はなく、浸潤性の中間期がんもなかった。MRIのみでの感度は88.2%、マンモグラフィを追加すると94.1%であった。検診100回あたりのがん検出率はMRI単独で0.7%、マンモグラフィ追加でも0.7%であった。
評価
高強度のサーベイランスにより浸潤性腫瘍を小さなうちに発見することができた。ACSなどのガイドラインは、高リスク女性で年一回のMRIとマンモグラフィを推奨しているが、年二回MRI検診を受ける女性ではマンモグラフィは不要と考えられる。