進行メルケル細胞がん初回治療でのペムブロリズマブ:KEYNOTE-017試験
Durable Tumor Regression and Overall Survival in Patients With Advanced Merkel Cell Carcinoma Receiving Pembrolizumab as First-Line Therapy
背景
CITN-09/KEYNOTE-017試験は、全身治療歴のない進行メルケル細胞がんに対して最大2年間ペムブロリズマブを投与する多施設第II相臨床試験であり、さきに5割を超える奏効率と無増悪生存期間の延長を報告している。University of WashingtonのNghiemらは、同試験における奏効持続性と全生存期間を報告した(n=50)。
結論
全奏効率は56%であった(完全奏効24%・部分奏効32%)。フォローアップ期間中央値14.9ヶ月で、奏効患者28名の奏効持続期間は5.9ヶ月から34.5ヶ月超で、中央値は未到達であった。2年無増悪生存率(PFS)は48.3%、PFS中央値は16.8ヶ月であった。2年全生存率(OS)は68.7%、OS中央値は未到達であった。腫瘍ウイルス状態は奏効率・PFS・OSには関連しなかったが、PFS・OSはPD-L1陽性腫瘍患者で良好な傾向にあった。
評価
NEJM誌での報告に続き(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1603702)、持続的な奏効と、従来化学療法を超える長期生存を示し、FDAの優先審査に付された。

