進行腎細胞がんにペムブロリズマブ・アキシチニブ併用:第III相KEYNOTE-426試験
Pembrolizumab plus Axitinib versus Sunitinib for Advanced Renal-Cell Carcinoma
背景
進行腎細胞がんでは、分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬の併用が新たな治療パラダイムとして浮上している。Cleveland Clinic Taussig Cancer InstituteのRiniらは、進行した淡明細胞型腎細胞がん患者での初回治療として、ペムブロリズマブ・アキシチニブ併用またはスニチニブを割り付ける第III相ランダム化比較試験KEYNOTE-426を実施した(n=861)。
結論
フォローアップ期間中央値12.8ヶ月で、12ヶ月生存率は二剤併用群89.9%・スニチニブ群78.3%であった(ハザード比0.53)。無増悪生存期間の中央値はそれぞれ15.1ヶ月・11.1ヶ月(0.69)、客観的奏効率は59.3%・35.7%であった。ペムブロリズマブ・アキシチニブ併用の効果はIMDC分類の各リスクグループを通じて観測された。グレード3以上の有害事象は二剤併用群75.8%・スニチニブ群70.6%で発生した。
評価
既にあるニボルマブ・イピリムマブのほか、アベルマブ・アクシチニブとスニチニブを比較したJAVELIN Renal 101試験のポジティブ結果も同時に発表されている(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1816047)。いずれも進行腎細胞がんファーストラインの新しい標準治療となるだろうが、各併用療法の比較が次の問題となる。