NmCRPCへのAR阻害剤、darolutamideでもMFS大幅延長:ARAMIS試験
Darolutamide in Nonmetastatic, Castration-Resistant Prostate Cancer
背景
転移のない去勢抵抗性前立腺がん(nmCRPC)に対しては、エンザルタミドやapalutamideが無転移生存期間(MFS)の大幅な延長を示している。フランスUniversite Paris-SudのFizaziらは、10ヶ月以内にPSA倍加がみられたnmCRPC男性に、アンドロゲン受容拮抗剤darolutamide(ODM-201)またはプラセボを2:1で割り付ける第III相ランダム化比較試験ARAMISを実施した(n=1,509)。
結論
MFS中央値は、darolutamide群40.4ヶ月・プラセボ群18.4ヶ月であった(ハザード比0.41)。全生存期間、疼痛増悪までの期間、細胞傷害性化学療法までの期間、症候性骨関連イベントまでの期間についてもdarolutamideのベネフィットが確認された。有害事象の発生率は両群で同等で、割り当て治療の中止も差はなかった。
評価
SPARTAN試験のapalutamide(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1715546)、PROSPER試験のエンザルタミド(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1800536)よりも血液脳関門透過が少なくCNS有害事象の回避が期待できる次世代AR拮抗薬で、先行試験と同等のMFS有効性を示した。