HPV16関連がんでのワクチンとニボルマブ併用：第II相試験

Combining Immune Checkpoint Blockade and Tumor-Specific Vaccine for Patients With Incurable Human Papillomavirus 16-Related Cancer: A Phase 2 Clinical Trial

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背景

HPV感染を原因とするがんの多くは治癒可能だが、再発した場合の予後は悪く、免疫チェックポイント阻害剤は十分な効果を示していない。City of Hope National Medical CenterのMassarelliらは、治療不能なHPV-16陽性がん患者に対し、抗PD-1免疫チェックポイント阻害剤ニボルマブと合成長鎖ペプチドHPV-16ワクチンISA 101の併用による治療を行う単施設・第II相試験を実施した（n=24）。

結論

全奏効率は33%であり、奏効期間の中央値は10.3ヶ月であった。奏効患者8名中5名は奏効が持続していた。無増悪生存期間は中央値2.7ヶ月、全生存期間は中央値17.5ヶ月であった。グレード3・4の毒性は2名で生じ、ニボルマブ治療の中止に至った。

評価

免疫チェックポイント阻害剤単独での奏効率は2割前後であり、HPVワクチンにより治療効果が増強された可能性がある。さらなる検証を正当化する有望結果である。