メラノーマ脳転移へのペムブロリズマブ:長期生存結果
Long-Term Survival of Patients With Melanoma With Active Brain Metastases Treated With Pembrolizumab on a Phase II Trial
背景
悪性黒色腫では各種の標的療法薬・チェックポイント阻害剤が有効性を示しているが、悪性黒色腫で多く見られる脳転移についてはどうか。Yale UniversityのKlugerらは、非小細胞肺がん・悪性黒色腫患者を対象とした第II相試験から、未治療の非症候性脳転移(5-20 mm)を有する悪性黒色腫へのペムブロリズマブの有効性を評価した(n=26)。
結論
6名(26%)で脳転移への奏効が見られた。脳転移奏効と全身奏効は一致しており、いずれも24ヶ月時点で持続中であった。無増悪生存期間は中央値2ヶ月、全生存期間は中央値17ヶ月、2年生存は48%であった。奏効患者では、腫瘍のCD8細胞浸潤度とPD-L1発現度が高かった。
評価
免疫チェックポイント阻害剤は、メラノーマと同様、メラノーマ脳転移に対しても有望とみられる。最近ではニボルマブ+イピリムマブが5割を超える奏効率を示しており(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1805453)、体力のある患者では二剤併用も選択肢となる。