低悪性度リンパ腫でのリツキシマブ含有ケモフリーレジメン:2つのNLG試験の10年結果
Chemotherapy-Free Initial Treatment of Advanced Indolent Lymphoma Has Durable Effect With Low Toxicity: Results From Two Nordic Lymphoma Group Trials With More Than 10 Years of Follow-Up
背景
低悪性度(indolent)リンパ腫での初回治療に化学療法を含めるべきかについては議論がある。スウェーデンKarolinska InstitutetのLockmerらは、症候性または進行期の低悪性度リンパ腫の初回治療としてリツキシマブ含有の非化学療法レジメンを実施したNordic Lymphoma Groupのランダム化比較試験2件のデータ(n=321)を収集し、長期生存率、形質転換リスク、追加治療の必要性を評価した。
結論
84%が濾胞性リンパ腫(FL)であった。73%はフォローアップ終了時点で生存しており(中央値10.6年)、36%は1度も化学療法を受けなかった。早期病勢進行により2年以内に追加治療を要したFL患者では、10年生存率が低かった(59% vs. 81%)。インターフェロンα-2a追加群での生存期間改善は見られなかった。また患者の20%では形質転換があり、12%では二次悪性腫瘍が発見された。
評価
患者の1/3は長期的にも化学療法を要さなかった。RELEVANCE試験の結果も併せ(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1805104)、ケモフリー・レジメンは重要な治療選択肢とみなされる。