PD-1・PD-L1阻害剤使用肺がん患者での急速な病勢進行(Hyperprogressive Disease)
Hyperprogressive Disease in Patients With Advanced Non-Small Cell Lung Cancer Treated With PD-1/PD-L1 Inhibitors or With Single-Agent Chemotherapy
背景
PD-1阻害剤・PD-L1阻害剤の登場は非小細胞肺がん(NSCLC)の治療に大きな進歩をもたらしたが、一部の患者では治療開始後に急速な病勢進行(Hyperprogressive disease)が起こることが報告されている。フランスGustave RoussyのFerraraらは、PD-1阻害剤・PD-L1阻害剤または化学療法単剤による治療を受けた進行NSCLC患者の後向コホートにおいて、HPD(月あたりの腫瘍増大率が50%を超えるもの)の発生率を調査した。
結論
406名のうち13.8%がHPDに分類された。4.7%は偽性進行(pseudoprogression)とみられた。治療開始前での2ヶ所以上への転移はHPDと関連した。治療開始6週以内にHPDとなった患者では、病勢進行患者と比して全生存期間が有意に短かった(3.4ヶ月 vs. 6.2ヶ月)。化学療法を受けた患者でのHPDは5.1%であった。
評価
少なくない患者でHPDが生じることは報告されていたが(http://doi.org/10.1158/1078-0432.CCR-16-1741、http://doi.org/10.1093/annonc/mdx178)、本研究はHPDがPD-1・PD-L1阻害剤に特異的である可能性を示唆した。一部患者は免疫療法より化学療法に適している可能性もあり、HPD因子の特定が急がれる。