免疫チェックポイント阻害剤の安全性は薬剤ごとに異なる
Comparative safety of immune checkpoint inhibitors in cancer: systematic review and network meta-analysis
背景
免疫チェックポイント阻害剤は、既存の化学療法などとは異なる特徴的な有害事象プロファイルを有する。中国Sun Yat-sen UniversityのXuらは、複数の免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブ・ペムブロリズマブ・イピリムマブ・tremelimumab・アテゾリズマブ)あるいはその併用、異なる用量、従来療法などを一対一で比較した第II相・第III相ランダム化比較試験を対象とするネットワークメタアナリシスを実施し、毒性プロファイルと安全性のランキングを作成した。
結論
36件のランダム化比較試験が含まれた(n=15,370)。全有害事象に関して最も安全である確率はアテゾリズマブが高く(76%)、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブと続いた。重篤あるいは生命を脅かす有害事象に関してもアテゾリズマブが最も安全で(49%)、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブと続いた。最頻有害事象は薬剤ごとに異なり、ニボルマブは相対的に狭く軽度の内分泌毒性スペクトルを有した。
評価
統合的アプローチでは、特に肺がんについてニボルマブが最も安全とみられた。CTLA-4標的薬よりもPD-L1標的薬の方が、また併用療法よりも単剤使用が安全である傾向も確認された。


