限局期濾胞性リンパ腫での放射線療法併用R-CVP:TROG 99.03試験
Randomized Trial of Systemic Therapy After Involved-Field Radiotherapy in Patients With Early-Stage Follicular Lymphoma: TROG 99.03
背景
限局期の濾胞性リンパ腫(FL)では放射線療法が一般的に行われるが、少なくない患者が再発を経験する。オーストラリアPeter MacCallum Cancer CentreのMacManusらは、I期・II期のFL患者を、30 Gyの病巣部照射野放射線治療(IFRT)単独またはIFRT+CVP(2006年以降はR-CVP)に割り付ける多施設ランダム化比較試験を実施した。
結論
IFRT群に75名、CVP群44名、R-CVP群31名が割り付けられた。フォローアップ期間中央値9.6年で、無増悪生存期間はCVP/R-CVP群で優れた(ハザード比0.57)。10年PFSは、IFRT群41%・CVP/R-CVP群59%であった。またR-CVP群の患者では特に優れたPFSの延長が見られた(ハザード比0.26)。全生存率に有意な差は見られなかった。
評価
リツキシマブ併用化学療法は進行期FLで行われるが、限局期FLにおける放射線療法への追加でも利益を示した。