レナリドミド・PI抵抗性のr/r多発性骨髄腫にエロツズマブ追加が有効:ELOQUENT-3試験
Elotuzumab plus Pomalidomide and Dexamethasone for Multiple Myeloma
背景
エロツズマブはSLAMF7を標的とする免疫刺激モノクローナル抗体で、再発・難治多発性骨髄腫(r/r MM)患者でのレナリドミド・デキサメタゾンへの追加で有効性を示している。ギリシアNational and Kapodistrian University of AthensのDimopoulosらは、レナリドミドとプロテアソーム阻害剤に抵抗性となったr/r MM患者を、ポマリドミド+デキサメタゾンまたはそれへのエロツズマブ追加に割り付ける第II相ランダム化比較試験ELOQUENT-3を実施した(n=117)。
結論
最小9.1ヶ月のフォローアップ期間で、無増悪生存期間はエロツズマブ追加群で中央値10.3ヶ月、対照群で4.7ヶ月と、エロツズマブによって有意に延長した(ハザード比0.54)。全奏効率はエロツズマブ群53%・対照群26%であった(オッズ比3.25)。
評価
この結果によりFDA承認を受けた。免疫調整剤・プロテアソーム阻害剤に抵抗性となった重既治療患者に有力な新オプションが登場した。