フルベストラントへのパルボシクリブ追加はホルモン療法感受性患者で効果大:PALOMA-3試験の生存期間解析
Overall Survival with Palbociclib and Fulvestrant in Advanced Breast Cancer
背景
PALOMA-3は、内分泌療法中に進行・再発をみたHR陽性HER2陰性の進行乳がん患者(n=521)へのフルベストラントに追加してCDK4/6阻害剤パルボシクリブまたはプラセボを割り付ける第III相ランダム化比較試験であり、先にパルボシクリブ群での無増悪生存期間延長を示している。ロンドンRoyal Marsden HospitalのTurnerらは、その全生存期間解析の結果を報告した。
結論
全生存期間は、パルボシクリブ群34.9ヶ月・プラセボ群28.0ヶ月であった(ハザード比0.81)。プラセボ群患者の16%が、試験レジメン後にCDK4/6阻害剤治療を受けた。内分泌療法に感受性であった患者(n=410)での全生存期間は、パルボシクリブ群39.7ヶ月・プラセボ群29.7ヶ月であり、パルボシクリブ群で有意に延長した(0.72)。化学療法までの期間はそれぞれ17.6ヶ月・8.8ヶ月であった(0.58)。
評価
CDK4/6阻害剤の第III相試験としては初のOS報告となった。試験集団全体でのOS延長は統計的に非有意であったものの、事前指定サブグループ解析ではホルモン療法感受性患者と閉経後患者で有意な延長が示され、HR+進行乳がんでの重要なオプションとみなされる。