血液生検により膵がんは早期発見可能に?
Serum Biomarker Signature-Based Liquid Biopsy for Diagnosis of Early-Stage Pancreatic Cancer

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
October 2018
36
開始ページ
2887

背景

膵がんは初期症状に乏しいため多くが進行後に診断され、予後は極めて不良である。デンマークUniversity of CopenhagenのMellbyらは、I期16名、II期132名、III期65名、IV期230名の膵管腺がんおよび888名の対照者の血液サンプルを用いたスカンジナビアでの症例対照研究から、早期膵管腺がんのバイオマーカー・シグネチャーを導出、アメリカのコホート(I期15名、II期75名、III期15名、IV期38名、対照219名)でこれを検証した。

結論

スカンジナビアのコホートから、29種のバイオマーカーを含むシグネチャーが開発された。このバイオマーカーシグネチャーは、ステージI・IIの膵管腺がん患者をAUC:0.96で弁別可能であった。アメリカでの検証でもAUCは0.96であった。

評価

切除可能性が残されているステージIIまでに膵がんを検出できれば、このがんの成績は大きく向上しうる。高リスクグループでの前向検証PanFAM-1がすでに開始されている(NCT03693378)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)