二次性急性骨髄性白血病でのCPX-351、第III相試験で7+3療法を上回る
CPX-351 (cytarabine and daunorubicin) Liposome for Injection Versus Conventional Cytarabine Plus Daunorubicin in Older Patients With Newly Diagnosed Secondary Acute Myeloid Leukemia

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
September 2018
36
開始ページ
2684

背景

7日間のシタラビンと3日間のアントラサイクリンによる「7+3」寛解導入療法は、急性骨髄性白血病(AML)の標準治療である。H. Lee Moffitt Cancer CenterのLancetらは、60歳から75歳の二次性AML患者に、7+3療法またはダウノルビシン・シタラビン内包リポソーム製剤CPX-351による導入療法を割り付ける第III相ランダム化比較試験を実施した(n=309)。

結論

全生存期間中央値はCPX-351群9.56ヶ月・7+3群5.95ヶ月と、CPX-351により有意に改善した(ハザード比0.69)。全寛解率も47.7%・33.3%とCPX-351群で優れた。非血液学的有害事象は両群で同等であった。30日までの早期死亡率はCPX-351群5.9%・7+3療法群10.6%、60日まででは13.7%・21.2%であった。

評価

シタラビンとダウノルビシンをモル比5:1で内包したリポソーム化製剤である。本試験の結果に基づき、治療関連AMLとAML-MRCに対してFDA承認を受け、高齢AML患者の新たなオプションに加わった。

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取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)