遺伝性がん遺伝子検査での「意義不明のバリアント」は1/4がその後再分類される
Prevalence of Variant Reclassification Following Hereditary Cancer Genetic Testing

カテゴリー
がん
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
September 2018
320
開始ページ
1266

背景

遺伝性がん遺伝子検査では「意義不明のバリアント」がよく報告されるが、その意義は。University of Texas Southwestern Medical CenterのMerschらは、2006年から2016年にMyriad Geneticsで遺伝性がん遺伝子検査を受けた145万人の後向コホートにおいて、バリアントの分類が修正される頻度と修正までの時間を調査した。

結論

44,777のバリアントのうち6.4%が分類変更され、167万件の初期検査結果のうち59,955件でバリアントの分類変更に伴う修正報告があった。病原性または病原性の可能性が高いバリアントで0.7%、良性または良性の可能性が高いバリアントでは0.2%が再分類された。一方で、意義不明なバリアントのうち7.7%が再分類された(91.2%が良性へ、8.7%が病原性へ)。多くのバリアントは複数の個人で見られたため、結果として「意義不明のバリアント」報告のうち24.9%が後に修正された。

評価

遺伝的バリアントに関する知識は急速に進展しており、「意義不明なバリアント」のかなりの割合がその後、上方または下方に再分類された。「意義不明なバリアント」を有する患者では、再検査または検査結果の再評価が有益かもしれない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)