進行肺がんでの初回dacomitinib、ゲフィチニブへのOS優位を示す:ARCHER 1050試験
Improvement in Overall Survival in a Randomized Study That Compared Dacomitinib With Gefitinib in Patients With Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer and EGFR-Activating Mutations
背景
第二世代EGFR-TKIとしてはアファチニブが、第一世代と比較しての無憎悪生存期間延長を示している。香港Chinese University of Hong KongのMokらは、治療歴のないEGFR変異・進行非小細胞肺がん患者を対象に、dacomitinibまたはゲフィチニブを割り付ける第III相ランダム化試験ARCHER 1050を実施した。
結論
追跡期間中央値31.3ヶ月で、全生存期間中央値はdacomitinib群34.1ヶ月・ゲフィチニブ群26.8ヶ月であった(OSハザード比0.760)。30ヶ月生存率はそれぞれ56.2%・46.3%であった。
評価
ARCHER 1009試験・NCIC CTG BR.26試験とネガティブ結果が続いたが、この試験で、LUX-Lung(https://doi.org/10.1016/S1470-2045(16)30033-X)が示せなかったゲフィチニブへのOS優位性を第二世代EGFR-TKIとして初めて示した。すでに第三世代のオシメルチニブも登場しており、EGFR変異肺がんの治療選択肢は広がっている。