再発・難治急性骨髄性白血病でIDH1阻害剤が有望か
Durable Remissions with Ivosidenib in IDH1-Mutated Relapsed or Refractory AML
背景
急性骨髄性白血病(AML)では6-10%の患者にIDH1遺伝子の変異が見られる。University of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのDiNardoらは、IDH1変異AML患者でのIDH1阻害剤ivosidenib(AG-120)の安全性・最大耐量・臨床活性などを評価する第I相試験を実施した。
結論
一次評価集団に含まれた再発・難治AML患者(n=125)のうち、完全寛解または血液学的部分回復での完全寛解は30.4%、完全寛解は21.6%、全奏効は41.6%であった。寛解/奏効持続期間はそれぞれ、8.2ヶ月・9.3ヶ月・6.5ヶ月であった。輸血非依存は35%の患者で達成された。
評価
IDH変異は再発・難治AMLでしばしばみられ、IDH2変異に対するenasidenibは先にFDAの承認を受けている。IDH1変異に対するivosidenibも深く持続的な寛解を示し、新たな治療選択肢として加わることになりそうである。