去勢抵抗性前立腺がんでのアビラテロン、食事と一緒に服用で用量を1/4に
Prospective International Randomized Phase II Study of Low-Dose Abiraterone With Food Versus Standard Dose Abiraterone In Castration-Resistant Prostate Cancer
背景
アビラテロン酢酸エステルは転移を有する去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)に対する標準治療であるが、食物とともに摂取することで吸収が増加することが知られる。University of ChicagoのSzmulewitzらは、アメリカ・シンガポールの進行CRPC患者を、低脂肪食と同時にアビラテロン250mg服用する低用量群、絶食して1,000mg服用する標準群に割り付ける第II相試験を実施した(n=72)。
結論
12週時点でのPSA値は、低用量群でより大きく低下し(平均対数変化 -1.59 vs. -1.19)、低用量の非劣性が示された。PSA奏効率は、低用量群58%・標準群50%であり、無増悪生存期間は両群とも約9ヶ月であった。アビラテロン濃度は標準群で高かった。
評価
食品と服用することで吸収量が大幅に増加することで知られており、RCTにより低用量投与の非劣性性を証明した。より大規模な試験で確証される必要があるものの、高額な薬価を抑制できるだけでなく、絶食による患者負担を軽減することにも繋がる注目のアプローチである。

