ニボルマブはメラノーマ脳転移に有効か
Combination nivolumab and ipilimumab or nivolumab alone in melanoma brain metastases: a multicentre randomised phase 2 study
背景
単独またはイピリムマブとの併用でのニボルマブ療法は、転移を有する悪性黒色腫における有効性を示している。オーストラリアUniversity of SydneyのLongらは、無症候性脳転移を有する悪性黒色腫患者をニボルマブ・イピリムマブ併用(コホートA)またはニボルマブ単独(コホートB)にランダム割り付けし、局所治療後進行または症候性の脳転移患者ではニボルマブ投与(コホートC)を行う多施設・第II相試験を実施した(n=79)。
結論
追跡期間中央値17ヶ月での頭蓋内奏効は、コホートAで46%、コホートBで20%、コホートCでは6%であった。頭蓋内完全奏効は、コホートAの17%、コホートBの12%でみられた。グレード3・4の治療関連有害事象はそれぞれ54%・16%・13%でみられ、治療関連死はなかった。
評価
ニボルマブは持続的な奏効を示し、特にイピリムマブとの併用群では奏効率が高かった。脳転移ファーストラインでの有望なオプションとして検証される価値がある。


