ニボルマブはメラノーマ脳転移に有効か
Combination nivolumab and ipilimumab or nivolumab alone in melanoma brain metastases: a multicentre randomised phase 2 study

カテゴリー
がん
ジャーナル名
The Lancet Oncology
年月
May 2018
19
開始ページ
672

背景

単独またはイピリムマブとの併用でのニボルマブ療法は、転移を有する悪性黒色腫における有効性を示している。オーストラリアUniversity of SydneyのLongらは、無症候性脳転移を有する悪性黒色腫患者をニボルマブ・イピリムマブ併用(コホートA)またはニボルマブ単独(コホートB)にランダム割り付けし、局所治療後進行または症候性の脳転移患者ではニボルマブ投与(コホートC)を行う多施設・第II相試験を実施した(n=79)。

結論

追跡期間中央値17ヶ月での頭蓋内奏効は、コホートAで46%、コホートBで20%、コホートCでは6%であった。頭蓋内完全奏効は、コホートAの17%、コホートBの12%でみられた。グレード3・4の治療関連有害事象はそれぞれ54%・16%・13%でみられ、治療関連死はなかった。

評価

ニボルマブは持続的な奏効を示し、特にイピリムマブとの併用群では奏効率が高かった。脳転移ファーストラインでの有望なオプションとして検証される価値がある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)