びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を4つのサブタイプに再分類
Genetics and Pathogenesis of Diffuse Large B-Cell Lymphoma
背景
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は最も一般的なリンパ腫であるが、治療への反応性などに大きな異質性がある。NCIのSchmitzらは、DLBCLの生検サンプル(n=574)において、エクソーム/トランスクリプトームシーケンシング、DNAコピー数分析、標的化アプリコン・リシーケンシングを行い、DLBCLの遺伝的サブタイプを同定した。
結論
MYD88L265P変異とCD79B変異の共起に基づくMCD、BCL6融合とNOTCH2変異によるBN2、NOTCH1変異によるN1、EZH2変異とBCL2転座によるEZB、の4つのサブタイプに分類された。免疫化学療法への反応はBN2・EZBで良好、MCD・N1で不良であった。MCD・BN2のDLBCLは、治療的阻害に感受的な慢性活動性のB細胞受容体シグナリングに依存していた。
評価
DLBCLではGEP研究によるGCB/ABC分類があるが、1〜2割は分類不能であった(http://doi.org/10.1056/NEJMoa012914)。本研究は、マルチプラットフォーム解析により新たな分類を提示、予後予測と新規治療の開発への新たな一歩を記す。


