転移大腸がんでもニボルマブ・イピリムマブ併用が有望:CheckMate-142試験
Durable Clinical Benefit With Nivolumab Plus Ipilimumab in DNA Mismatch Repair-Deficient/Microsatellite Instability-High Metastatic Colorectal Cancer
背景
CheckMate-142試験は、DNAミスマッチ修復異常(dMMR)・マイクロサテライト不安定(MSI-H)の遠隔転移を有する大腸がん患者で、ニボルマブ単独または他剤との併用を検証する第II相試験であり、ニボルマブ単独での有効性を報告している。University of Texas MD Anderson Cancer CenterのOvermanらは、ニボルマブ・イピリムマブ併用コホートでの結果を報告した(n=119)。
結論
76%は2ライン以上の全身療法歴を有した。中央値13.4ヶ月で、客観的奏効率は55%、12週以上の病勢コントロールは80%で達成された。データカットオフ時点で奏効の94%が持続中であった。1年無増悪生存率は71%、1年生存率は85%であった。患者報告アウトカムにも意義のある改善がみられ、グレード3・4の関連有害事象は32%であった。
評価
ニボルマブ単独(https://doi.org/10.1016/S1470-2045(17)30422-9)を上回る奏効率と病勢コントロール率を示し、FDA優先審査に指定された。初回治療で同併用を検証する第II相試験も進行中である。


