慢性リンパ性白血病でのvenetoclax・リツキシマブ併用、PFSを大きく改善
Venetoclax-Rituximab in Relapsed or Refractory Chronic Lymphocytic Leukemia
背景
BCL-2阻害薬venetoclax(GDC-0199・ABT-199)は、慢性リンパ性白血病(CLL)での第I相・第II相試験において有望な結果を示してきた。オーストラリアRoyal Melbourne HospitalのSeymourらは、再発・難治CLL患者での6ヶ月間のリツキシマブに加えて、最大2年のvenetoclaxまたはベンダムスチンを割り付ける第III相試験MURANOを実施した(n=389)。
結論
追跡期間中央値23.8ヶ月で、2年無増悪生存率はvenetoclax群84.9%・ベンダムスチン群36.3%であった(ハザード比0.17)。17p欠失患者ではそれぞれ81.5%・27.8%で(0.13)、17p非欠失患者では85.9%・41.0%と(0.19)、ベネフィットはすべてのサブグループを通じて維持された。グレード3・4の好中球減少症はvenetoclax群で多かったが、グレード3・4の発熱性好中球減少症・感染症はベンダムスチン群で多かった。
評価
Venetoclax併用群ではMRD陰性率も大幅に高く、持続的な腫瘍コントロールが期待できる。再発・難治CLLでの新たな標準オプションとなり得るほか、急性骨髄性白血病や多発性骨髄腫でも検証が進んでいる。