進行腎細胞がんでもニボルマブ・イピリムマブ併用は有望:CheckMate 016
Safety and Efficacy of Nivolumab in Combination With Ipilimumab in Metastatic Renal Cell Carcinoma: The CheckMate 016 Study

カテゴリー
がん
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology
年月
December 2017
35
開始ページ
3851

背景

ニボルマブとイピリムマブの併用による免疫チェックポイント阻害は、単剤よりも高い抗腫瘍作用が示されている。Johns Hopkins Sidney Kimmel Comprehensive Cancer CenterのHammersらは、転移を有する腎細胞がん患者での、ニボルマブ・イピリムマブ併用の有効性と安全性を評価する第I相CheckMate 016試験を実施した(n=100)。

結論

ニボルマブ3 mg/kg・イピリムマブ3 mg/kgグループの患者6名は、用量制限毒性その他理由から解析時に除外された。各剤3 mg/kg・1 mg/kgまたは1 mg/kg・3mg/kgのグループでは47名が治療を受け、グレード3・4の治療関連有害事象はそれぞれ38.3%・61.7%であった。追跡中央値22.3ヶ月時点で、客観奏効率は40.4%で、それぞれ42.1%・36.8%で奏効が持続していた。2年生存率は67.3%・69.6%であった。

評価

併用チェックポイント阻害療法は高いOSを示し、ニボルマブ3 mg/kg・イピリムマブ1 mg/kg群でより安全であった。このデータに基づき、mRCCのファーストラインでスニチニブと比較する第III相CheckMate 214試験が行われており(NCT02231749)、スニチニブを上回る客観奏効率を示している(OSデータはimmature)。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(がん)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)