Tirzepatideは心血管イベント高リスク成人T2D患者でインスリングラルギンに非劣性:SURPASS‐4
Tirzepatide versus insulin glargine in type 2 diabetes and increased cardiovascular risk (SURPASS-4): a randomised, open-label, parallel-group, multicentre, phase 3 trial
背景
Tirzepatideは、新規デュアルGIP/GLP-1受容体作動薬である。イタリアUniversity of PisaのDel Pratoら(SURPASS-4)は、14ヵ国187施設において、心血管イベント発症高リスクで経口血糖降下薬治療を受けているT2D患者に対する同薬の効果・安全性をインスリングラルギン(対照)と比較検証する 第3相試験を行った(n=2,002)。一次エンドポイントは、HbA1cにおける対照に対する非劣性である。
結論
Tirzepatideの10 mg・15mg用量で一次エンドポイントを達成した(非劣性マージン0.3%)。Tirzepatide群では、悪心・下痢・食欲不振・嘔吐がインスリングラルギン群よりも頻繁であった。低血糖発生率はtirzepatide群が低かった。MACEイベント(心血管死・心筋梗塞・脳卒中・不安定狭心症入院)はtirzepatideが少なかった(HR:0.74)。試験期間中に60名が死亡した(25名がtirzepatide群)。
評価
SURPASSの数は10に達するが、今回は最近のSURPASS-3(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(21)01443-4/fulltext)に続く結果で、持続型インスリンdegludecに対しては優れ、インスリングラルギンには劣らなかった。