米での若年発症T2Dの長期予後は
Long-Term Complications in Youth-Onset Type 2 Diabetes
背景
若年発症2型糖尿病(T2D)患者の長期予後は。University of ColoradoのBjornstadら(TODAY Study Group)は、2004-2011年にT2Dを発症して血糖管理が不良になった若年患者を対象として、メトホルミン・メトホルミン+ロシグリタゾン・メトホルミン+生活習慣介入の3つの治療方法の有効性を検証する多施設臨床試験を行い、試験終了後に患者500名(平均年齢26.4歳, DM診断からの平均期間13.3年)をメトホルミン+インスリン有無グループに再分類し2011〜2020年まで追跡調査を行った。
結論
T2D合併症の累積罹患率は、高血圧67.5%・脂質異常症51.6%・糖尿病性腎症54.8%・神経症32.4%で、糖尿病性網膜症罹患率は2010〜2011で13.7%だったが、2017〜2018では51.0%に増加した。60.1%の患者は最低1つ合併症を発症し、28.4%では2つみられた。合併症発症のリスク要因は、マイノリティ・高血糖・高血圧・脂質異常症だった。追跡調査期間中に治療有害事象の発生報告はなかった。
評価
米では小児・若年齢のT2Dの発生率が増加し続けているが、特にマイノリティの生活習慣が問題であり、社会経済格差と密接に関連している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24919749/)。