T2DにデュアルGIP/GLP-1受容体作動薬tirzepatide登場:SURPASS
Efficacy and safety of a novel dual GIP and GLP-1 receptor agonist tirzepatide in patients with type 2 diabetes (SURPASS-1): a double-blind, randomised, phase 3 trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The Lancet
年月
July 2021
398
開始ページ
143

背景

Tirzepatideは、新規デュアルGIP/GLP-1受容体作動薬である。Dallas Diabetes Research Center at Medical CityのRosenstockら(SURPASS-1)は、運動・食事のみ管理不良で注射糖尿病治療未経験の2型糖尿病(T2D)患者478名を対象として、その効果・安全性を検証する 第3相試験を行った。患者を1:1:1:1の割合で5・10・15 mgのtirzepatide注射群(週1回)、とプラセボ群に割り付けた。一次エンドポイントは、ベースライン以後40週でのHbA1cの変化である。

結論

Tirzepatideの一次アウトカム効果を認めた(15 mgで 2.07%)。HbA1c値 6.5%以下達成率も高かった(81〜86% vs. 10%)。有害事象として嘔気・下痢・嘔吐があり、重度低血糖の報告はなかった。

評価

SURPASSは1〜5からなる包括的検討で、2ではsemaglutideへの、3ではinsulin degludecへの、5ではinsulin glargineへの優位を示している。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)