体脂肪減を目的としたファスティングは単独では効果薄
A randomized controlled trial to isolate the effects of fasting and energy restriction on weight loss and metabolic health in lean adults
背景
過体重でない人の断続的断食(Intermittent fasting)に健康効果はあるのか。英University of BathのBettsらは、体脂肪の少ない健康成人36名(BMI20-25 kg/m2)を対象としてこれを検証するRCTを行った。被験者を、24時間の断食と1日おきの150%カロリー制限を行う断食+カロリー制限群、断食は無く75%カロリー制限を行うカロリー制限群、もしくは介入群同様の断食パターンで200%のカロリ摂取を行う断食+カロリー制限無し群の3群に割り付けた(3週間)。一次アウトカムは、体組成・エネルギー収支バランス・食後代謝である。
結論
カロリー制限群は体脂肪量のみの体重減があり(-1.91kg)、断食+カロリー制限群も体重減はあったが、体脂肪量の減量は少なかった。断食+カロリー制限なし群では有意な体重低下 もなかった。食後代謝に関しては3群とも有意差はなかった。
評価
マウスモデル実験(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20620991/)では効果は認められているが、ヒトを対象としたRCTは限られており、確定的なエビデンスはなかった。主唱グループからは異論が出ているようだが、同著者らは先行レビュー(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31023390/)でも断食のみの効果を疑問としている。