Cagrilintide・セマグルチド併用は肥満治療のゲームチェンジャー?
Safety, tolerability, pharmacokinetics, and pharmacodynamics of concomitant administration of multiple doses of cagrilintide with semaglutide 2.4 mg for weight management: a randomised, controlled, phase 1b trial
背景
GLP-1受容体作動薬の抗肥満効果確定により、肥満の薬理療法のランドスケープが変わっている。デンマークNovo NordiskのEneboらは、BMI27.0〜39.9の成人96名を対象として、新規アミリンアナログCagrilintideとセマグルチドの週1回同時投与の安全性を検証する第1相試験を行った。
結論
報告有害事象は566件、ほとんどが軽度〜中等度であった。20週目の平均体重減少率は、プラセボよりもCagrilintide(1.2および2.4mg)併用群の方が大きかった(Cagrilintide2.4mgで17.1%、プラセボのプール化コホートで9.8%)。血糖値は、Cagrilintideの投与量とは無関係に全治療群で改善した。ホルモン変化は治療群間で同様であった。
評価
生活習慣に介入することなく週1回両薬を皮下注射するだけ、という目覚ましい戦略である。後相で安全性・効果が確認されれば「ゲームチェンジャー」になるかもしれない。