Cagrilintide・セマグルチド併用は肥満治療のゲームチェンジャー?
Safety, tolerability, pharmacokinetics, and pharmacodynamics of concomitant administration of multiple doses of cagrilintide with semaglutide 2.4 mg for weight management: a randomised, controlled, phase 1b trial

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The Lancet
年月
April 2021
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開始ページ
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背景

GLP-1受容体作動薬の抗肥満効果確定により、肥満の薬理療法のランドスケープが変わっている。デンマークNovo NordiskのEneboらは、BMI27.0〜39.9の成人96名を対象として、新規アミリンアナログCagrilintideとセマグルチドの週1回同時投与の安全性を検証する第1相試験を行った。

結論

報告有害事象は566件、ほとんどが軽度〜中等度であった。20週目の平均体重減少率は、プラセボよりもCagrilintide(1.2および2.4mg)併用群の方が大きかった(Cagrilintide2.4mgで17.1%、プラセボのプール化コホートで9.8%)。血糖値は、Cagrilintideの投与量とは無関係に全治療群で改善した。ホルモン変化は治療群間で同様であった。

評価

生活習慣に介入することなく週1回両薬を皮下注射するだけ、という目覚ましい戦略である。後相で安全性・効果が確認されれば「ゲームチェンジャー」になるかもしれない。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)