英では肥満原因死亡数が喫煙原因死亡数を逆転
Changes over 15 years in the contribution of adiposity and smoking to deaths in England and Scotland
背景
先進国では禁煙がトレンドとなっているが、死因への寄与度は。英 University of GlasgowのPellらは、同国2003-2017年の健康調査データ(Health Surveys for England・Scottish Health Survey)に基づき、過体重・肥満・喫煙歴の年間報告数と全原因死亡数との関連を比較・検討する後向コホート研究を行なった。
結論
全死亡に対し、過去もしくは現喫煙が外的原因とされる割合は2003年の23.1%から2017年の17.9%に低下したが、肥満が原因とされる割合は17.9%から 23.1%に増加した。この転換は全体では2013年に起きた(男性2011年、女性2014年)。また65歳以上の高齢者では2006年に、45-64歳者では2012年に起きたが、45歳以下では転換は起きなかった。
評価
「肥満原因死亡」の定義が「喫煙原因死亡」より難しいため、この種の比較は初めてのようである。結論には留保が必要だが、ありえる変化である。


