英では肥満原因死亡数が喫煙原因死亡数を逆転
Changes over 15 years in the contribution of adiposity and smoking to deaths in England and Scotland

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
BMC Public Health
年月
February 2021
21
開始ページ
169

背景

先進国では禁煙がトレンドとなっているが、死因への寄与度は。英 University of GlasgowのPellらは、同国2003-2017年の健康調査データ(Health Surveys for England・Scottish Health Survey)に基づき、過体重・肥満・喫煙歴の年間報告数と全原因死亡数との関連を比較・検討する後向コホート研究を行なった。

結論

全死亡に対し、過去もしくは現喫煙が外的原因とされる割合は2003年の23.1%から2017年の17.9%に低下したが、肥満が原因とされる割合は17.9%から 23.1%に増加した。この転換は全体では2013年に起きた(男性2011年、女性2014年)。また65歳以上の高齢者では2006年に、45-64歳者では2012年に起きたが、45歳以下では転換は起きなかった。

評価

「肥満原因死亡」の定義が「喫煙原因死亡」より難しいため、この種の比較は初めてのようである。結論には留保が必要だが、ありえる変化である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)