標準抗肥満薬へのSTEPを歩む?セマグルチド
Effect of Subcutaneous Semaglutide vs Placebo as an Adjunct to Intensive Behavioral Therapy on Body Weight in Adults With Overweight or Obesity: The STEP 3 Randomized Clinical Trial
背景
GLP-1受容体作動薬は、抗肥満薬としてのポジションを固めつつある。University of PennsylvaniaのWaddenら(STEP 3)は、合併症を最低1つ有する過体重・肥満成人非糖尿病患者611名を対象としてセマグルチドの抗肥満効果および安全性を検証する第3相試験を行った(対照:プラセボ)。患者を週1度同薬皮下注射する群とプラセボ群に割り付け、両群とも介入68週の最初の8週は低カロリー食事療法を行い、高強度行動療法を介入中継続した。一次エンドポイントは、68週目での体重変化率とベースラインから5%以上の体重低下である。
結論
セマグルチドの一次エンドポイント有効性を認めた(体重変化差:−10.3%、5%以上の体重減者率 86.6% vs. 47.6%)。消化器系有害イベントは実薬群が多く 、同群の3.4%で治療が中止された。
評価
同試験STEP 1(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33567185/)を裏付ける結果であり、肥満治療のゲームチェンジャーであることを主張する。リラグルチドと対決するSTEP 8が進行中である(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT0407416)。


