低脂質ヴィーガンダイエットの代謝有益性を確認
Effect of a Low-Fat Vegan Diet on Body Weight, Insulin Sensitivity, Postprandial Metabolism, and Intramyocellular and Hepatocellular Lipid Levels in Overweight Adults: A Randomized Clinical Trial
背景
低脂質ヴィーガン(菜食的)ダイエットが注目されている。米Physicians Committee for Responsible MedicineのKahleovaらは、25-75歳でBMI 28-40の参加者を対象として、その代謝有益性を検証するするRCTを行なった(対照:自由食)。アウトカムは、ベースラインから試験16週までの体重・体組成・インスリン抵抗性・骨格細胞内脂質(intramyocellular lipid)・肝細胞内脂質(hepatocellular lipid)値変化である。
結論
コントロール群でいずれのアウトカムも有意な変化がなかったのに対し、介入群は食事誘発性熱産生が14.1%増加し、体重が5.9kg減少した。またインスリン抵抗性は改善(Homeostasis Model Assessment指数−1.3・PREDIM +0.9)、骨格細胞内脂質値・肝細胞内脂質値とも低下した。
評価
ヴィーガンダイエットの減量効果はすでにメタアナリシスで確認されているが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25620754/)、代謝効果をこのレベルの詳細さで示した研究は初である。インスリン感受性増進効果が特に注目される。