英国の若者たちはダイエット・減量志向
Changes in the Prevalence and Correlates of Weight-Control Behaviors and Weight Perception in Adolescents in the UK, 1986-2015
背景
近年のダイエットブームや肥満の「病気」視は、思春期男女の行動や意識に影響しているか。英University College LondonのSolmiらは、同国3コホート(British Cohort Study 1970[n=5,878]、Avon Longitudinal Study of Parents and Children[n=5,832]、Millennium Cohort Study[n=10,793])の14-16歳男女22,503名を対象として、食事制限歴、体重変化のための運動歴、現在の体重に関する意識、ボディイメージの変換や鬱症状との関連を検討する後向コホート研究を行なった。
結論
減量のための食事制限は1986年では37.7%だったの対し2015年では44.4%に、減量のための運動は6.8%からは60.5%に増加した。また2005年の28.6%に対して、2015年では減量しようとした男女が42.2%と増加した。女子は全年代でこの傾向を示したが、男子は近年になるほどこの傾向が顕著になった。また自分の体重を過剰と思う傾向も近年増加し、自己体重を適正だとするものに対して過体重だと考える女子は鬱症状を経験する割合も増加した(平均差は、1986年:0.32 vs. 2005年:0.33 vs. 2015年:0.56)。
評価
メディアによる影響が指摘されている現象で(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20215794/)、著者らは、過体重を自責することで鬱になると指摘している。