T2D患者が他のT2D患者を「ピアサポート」すると
Effect of Peer Mentors in Diabetes Self-management vs Usual Care on Outcomes in US Veterans With Type 2 Diabetes: A Randomized Clinical Trial
背景
2型糖尿病(T2D)患者が他のT2D患者をサポートする「ピアサポート」介入の有益性が示唆されている。University of PennsylvaniaのLongらは、HbA1c>8%の米退役軍人を対象としてその有効性を検証するRCTを行った(対照:標準ケア)。参加者を第1期群(n=365)・第2期群(n=122)に分け、第1期群に対しては、6ヶ月間、血糖コントロール不良だったが後にHbA1cが7.5%以下に下がった患者からのピアサポートが行われ、その後、1期群参加者によるピアサポートが2期群参加者に対して行われた。一次アウトカムは、標準ケアと比較した6ヶ月でのHbA1c濃度変化である。
結論
1・2期介入ともに一次アウトカム無効であり、2期ではピアサポートによりHbA1cレベルは悪化した。
評価
多分野で関心を持たれている手法で(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK321871/)、T2Dでも看護師によるサポートを対照としたパイロット試験では「有望」とされていた(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20956707/)。無効となったが、方法の改善余地はありそうである。