高BMIはCOVID-19死亡の独立予測因子
Obesity and Mortality Among Patients Diagnosed With COVID-19: Results From an Integrated Health Care Organization
背景
COVID-19での、特に若年重症化患者に肥満者の多いことが注目されている。Kaiser Permanente Southern CaliforniaのTartofらは、同システム管理下施設でCOVID-19診断を受けた患者6,916名(平均年齢49.1歳・女性55.0%・平均BMI 30.6 kg/m2)を対象として、COVID-19原因死亡とBMI等要因との関連を検討する後向コホート研究を行なった。
結論
T2D等肥満関連合併症因子調整後も、BMIと死亡リスクはJ型相関を示した。BMI 18.5〜24 kg/m2の患者と比べて、40〜44 kg/m2の患者は2.68、45 kg/m2以上の患者は4.18の相対リスクを有し、さらに60歳以下男性においてこのリスクは増大した。人種や社会地域的要因との関連は認められなかった。
評価
初期から指摘されていた肥満のCOVID-19死亡リスクを、十分なデータ数により「BMIが独立に関連する」として定量化した。BMI 45 kg/m2以上患者の死亡は診断から平均21日だった、という。関連の機構は興味深いが、未だすべてスペキュレーションに留まっている(https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/CIRCULATIONAHA.120.047659)。