小児期の逆境性は青壮年期の死亡リスク
Trajectories of childhood adversity and mortality in early adulthood: a population-based cohort study
背景
小児期での有害イベントは若年成人期の死亡と関連するか。オランダUniversity of CopenhagenのRodらは、1980・1998年のDanish Life Course cohortを用いて0〜16歳の児童青年1,097,628名を対象として、逆境性3カテゴリー(物質的欠乏、家族喪失、母親との別離などの家族ダイナミックス)と16〜34歳での死亡発生の関連を検討する人口ベースコホート研究を行なった。
結論
逆境性が少なかった子供と比較して、幼少期での物質的欠乏(ハザード比1.38)、持続的貧困(1.77)、喪失・喪失への恐れ(1.80)は中等〜高度の人生早期死亡リスクと関連した。持続的に複数の逆境性を有した子供(3%)は、そうでなかった子供と比較して全原因死亡リスクが4.54倍高く、事故・自殺・癌が最も多い死亡原因だった。
評価
類似の研究は多数行われており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28424157/)、AAPもポジションペーパーを出しているが(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22201148/)、100万人のビッグデータによる証明はインパクトがある。


