COVID-19パンデミックでT1D小児・青年のDKAが激増
Ketoacidosis in Children and Adolescents With Newly Diagnosed Type 1 Diabetes During the COVID-19 Pandemic in Germany
背景
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行は、世界中で患者の外来・救急受診を抑制している。ドイツUlm UniversityのHollらは、German Diabetes Prospective Follow-up Registry(DPV)レジストリデータに基づき、COVID-19による休校開始(2020年3月13日)以後2ヶ月間にT1Dを新規診断された小児・青年532名における糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)発生を調査した(n=532)。
結論
44.7%がDKAに陥っており、19.4%は重症であった。期間中のDKA発生頻度は、過去2年間と比較して有意に高かった(aRR:1.85)。重症DKA発生率も、前年と比べて有意に高かった(aRR:1.37)。6歳未満(51.9%)・重症(24.4%)の症例が最も多かった。
評価
著者らは、医療サービスの低下、医療アクセスに対する恐れ等、複雑な心理・社会的要因を反映している可能性がある、としている。 伊・米でのAMI緊急入院の激減(https://www.tctmd.com/news/more-missing-mis-late-complications-blamed-covid-19-italy-and-california)と似たCOVID-19のコラテラル有害事象である。