世界の受動喫煙死は減ってきたが、なお年間90万人
Estimated Worldwide Mortality Attributed to Secondhand Tobacco Smoke Exposure, 1990-2016

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
JAMA Network Open
年月
March 2020
3
開始ページ
e201177

背景

先進国には禁煙の流れがあるが、受動喫煙(SHS)による早期死亡の世界的変動は。Mount Sinai HospitalのNarulaらは、Our World in Dataを元に1990〜2016年の世界データを解析した。

結論

世界的には喫煙者は1990年の8.5億人から2016年の9.9億人に増加していた。1990年ではSHS死亡指数(SHSI)は31.3/1だったが、2016年では52.3/1と改善が認められた。地域差は大きく、2016年中東・北アフリカでのSHSI:42.6/1に対し、北米では85.7/1だった。1年煙草パック数指数(PYI)でも同様の傾向が見られた。

評価

受動喫煙による早期死亡は減ってきている、という結果だが、世界で毎年約90万人が受動喫煙が原因で早期死している、という結果でもある。著者らは、受動喫煙死者は一旦減少したが最近アジア太平洋地域で再増加がみられる、としている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)