妊娠中の母の喫煙は児の1型糖尿病リスクを下げる?
Effect of maternal smoking during pregnancy on childhood type 1 diabetes: a whole-of-population study
背景
妊婦の喫煙とその児の1型糖尿病(T1D)発症との関連は。オーストラリアThe University of AdelaideのSmithersらは、South Australian Early Childhood Data Projectのデータを解析した(n=264,542)。
結論
非喫煙者と比較して、妊娠第1・2期のみに喫煙していた母の児のT1DリスクはHR:1.06であった。しかし、全期間喫煙母の児の発症率は非喫煙母と比較して24%低く、総体として母の喫煙は児のT1Dリスクを16%下げた。この効果中には残余交絡によるものもあった。
評価
2015年のスウェーデンLund研究では、母体の喫煙がHLAと関連して児のT1D発症リスクとなる、としていた(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25576078)。リスク定量値的にも差は大きく、大きく矛盾する結果である。決定研究が必要となった。