子供に低脂肪乳を飲ませても肥満を改善しない
Whole milk compared with reduced-fat milk and childhood overweight: a systematic review and meta-analysis

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
The American Journal of Clinical Nutrition
年月
December 2019
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開始ページ
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背景

青年児童の肥満と全脂肪牛乳摂取の関係は。カナダUniversity of TorontoのMaguireらは、これを主題とした28研究(n=5,862、横断研究20/前向コホート研究8)を対象とするシステマティックレビューとメタ解析を行なった。

結論

18研究では摂取牛乳中の乳脂肪分の高さは子供の肥満傾向の低さと関連し、10研究で肥満と乳脂肪分摂取の関連性はみられなかった。また、全脂肪乳・低脂肪乳と肥満の関連を比較した14研究へのメタ解析では、低脂肪乳と比べ高脂肪乳を飲んだ子の肥満・過体重のオッズ比は0.61だった。研究間の均質性は低かった。

評価

米国やカナダのガイドラインは、小児肥満を減らすために低脂肪乳を推奨しているが、否定的メタアナリシス結果となった。著者らはRCTを呼び掛けている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)