肥満の「断食」療法(TRE)は本格検証段階へ
Ten-Hour Time-Restricted Eating Reduces Weight, Blood Pressure, and Atherogenic Lipids in Patients with Metabolic Syndrome
背景
「朝食抜き」等の時間制限摂食(TRE)の代謝改善効果が注目されている。University of CaliforniaのTaubらは、スタチン等処方中のメタボリック症候群患者19名を対象として、その効果を検討するパイロット研究を行なった。患者は10時間のTREを12週間行い、体重や循環代謝機能への影響を検討した。
結論
10時間のTREは、体量(平均−3.30kg)・BMI(−1.09kg/m2)・体脂肪(−1.01%)・腹部脂肪(−0.58%)・腹囲(−4.46cm)・収縮期/拡張期血圧(−5.12mmHg / −6.47mmHg)の低減をもたらし、睡眠の質の改善などと関連した。
評価
TREの研究は増えているが、MetS患者の治療有益性を示唆した。その有効性・安全性を本格検証するRCTが始まっている(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03393195)。