メトホルミンは腎機能低下患者でもMACE低減効果でSU薬に優れる
Effect of a Nutritional and Behavioral Intervention on Energy-Reduced Mediterranean Diet Adherence Among Patients With Metabolic Syndrome: Interim Analysis of the PREDIMED-Plus Randomized Clinical Trial
背景
新規薬を含め、血糖降下薬の心血管有益性が洗い直されている。Veteran Administration Tennessee ValleyのRoumieらは、174,882名の腎機能の低下した退役軍人糖尿病患者のデータに基づき、メトホルミンとSU薬の主要心血管イベント(MACE)効果を後向比較解析した。腎機能低下の定義は、eGFR<60 mL/min/1.73 m2、クレアチニン(女性)≧1.4 mg/dL、クレアチニン(男性)≧1.5 mg/dL)であり、MACEの定義は、急性心筋梗塞・脳卒中・TIAによる入院、および心血管因死亡である。
結論
MACE発生リスクにおいて、メトホルミン単剤のSU薬単剤への優越性を認めた(aHR:0.80)。
評価
eGFR 30〜45では禁忌、60以下程度では用量注意、というのが現在の基本だが、これほどの大規模データに基づいていたわけではなかった。ガイドラインの見直しにつながる結果である。